組織における「一本化」に関する一試論

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  • ソシキ ニ オケル イッタイカ ニ カンスル イチシロン
  • A Speculation on the Identification in an Organization

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本稿の目的は,組織のメンバーが特定の組織単位ないしは集団と自己とを「一体化」するときの,基本的な心理的メカニズムを考察することである。この狙いの背景には,次のような筆者の2つの問題意識がある。その1つは,一体化の現象を,組織におけるメンバーのモーティベイション・プロセスの中に適切に位置づけ,組織論におけるモーティベイション理論を拡充・精綴化することである。第2は,もっと経験的な問題に係わるが,いわゆる「日本的経営」の活動様式の特徴として常に指摘されてきている「集団主義」を,「対象主義的」ないしは「歴史主義的」な接近方法をとるのではなく,一体化のメカニズムをも抱摂するモーティベイション理論を基礎にして,「方法主義的」ないしは「分析主義的」に解明したいという,筆者の希望である。

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