ロシア極東・シベリアの電力経営

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タイトル別名
  • ロシア キョクトウ シベリア ノ デンリョク ケイエイ
  • Электроэнергтика на Дальнем Востоке и в Сибири

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説明

ロシアにかぎらず,電力産業が一国の経済活動(産業と市民生活)の物的基盤であることは否定できない事実である。言いかえれば,電力経営の安定なしには,経済の再生と発展は不可能である。市場経済に移行して以来,混乱が続く現在のロシアの経済一社会状況を,電力経営の視点から考察することが本稿の課題である。 財務上の諸問題(需要家による電力料金の未払燃料納入企業に対する電力企業自身の債務),設備の老朽化と投資基金不足等ロシアの電力経営をとりまく環境は非常に厳しいものがある。しかしながら電力産業の安定化なしには経済の安定化は困難である。そこでロシア全体の電力経営の状況を概観して,それをふまえてシベリアと極東での電力経営の現状と電力経営改善に向けての諸施策を検討する。 シベリアは巨大なエネルギー資源(ポテンシャル)を有するとともに,ロシアの巨大な電源基地でありロシアでも有数の電力企業の存在する地域である。他方,極東地域は巨大なポテンシャルを有しながら,現時点では燃料の一定部分を地域外からの移入に頼っており,ロシアで最も電力供給の不安定な地域の1つとなっている。このように対照的な一面をもっ両地域(シベリア,極東)であるが,両者とも北東アジア地域に隣接しており,日本を含めた北東アジア地域の安定と発展を考える際には,無視することのできない重要な地域である。

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