語彙学習の実態と教師および生徒の意識 : 静岡県内の公立高校の英語科教員および生徒へのアンケート調査より

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書誌事項

タイトル別名
  • On the Use of Vocabulary Learning Strategies and the Perception of Their Effectiveness : A Survey of EFL Teachers and Students Conducted at Public High Schools in Shizuoka Prefecture, Japan
  • ゴイガクシュウ ノ ジッタイ ト キョウシ オヨビ セイト ノ イシキ : シズオカ ケンナイ ノ コウリツ コウコウ ノ エイゴカ キョウイン オヨビ セイト エ ノ アンケート チョウサ ヨリ

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説明

本研究の目的は、高等学校における英語の語彙学習の実態と教師及び生徒の意識を明らかにすることによって、語彙指導の改善に資することである。本研究ではそのための方法として、静岡県内の公立高校の英語科教員と生徒を対象としてアンケート調査を実施した。教師に対しては、高校生の時に学習者としてどのような語彙学習方法の指導を受けたか、各種の方法をどの程度効果的であると考えるか、さらに現在教師としてそれらの方法をどの程度指導に取り入れ実践しているかを質問した。生徒に対しては、語彙を学習するために授業でどのような学習方法の指導を受けていると思うか、それらの方法をどの程度効果的であると考えるか、そして自分の学習にどの程度取り入れているかを質問した。教師、生徒に対する共通の質問項目として、8つのカテゴリーに分類される21種類の語彙学習方法を設定し、4件法で回答を求めた。得られた回答を点数化し、教師と生徒の平均点を比較した結果、1)教師の指導実践に大きく関係しているのは、学習者として過去に受けた語彙指導よりも、各学習方法の効果に関する教師自身の考えであり、その一方で、2)教師が効果的であると考えているにもかかわらず実践していない方法や、効果をそれほど認識していなくても実践している方法があることを明らかにした。また、3)生徒が自分で行う学習方法についても、効果に関する自らの考えの方が、授業での方法よりも大きく関係していること、しかしながら、4)生徒の語彙学習の実践が、その効果に関する自分の考えと必ずしも一致していないことを示した。さらに、教師と生徒がそれぞれ効果的であると考える学習方法を比較したところ、5)教師が効果的であると考えているにもかかわらず、生徒がその効果を認知していない学習方法があることも明らかにした。これらの結果を踏まえ、語彙指導と語彙学習を改善するための手立てを考察した。

収録刊行物

  • 教科開発学論集

    教科開発学論集 6 35-45, 2018-03-31

    愛知教育大学大学院教育学研究科・静岡大学大学院教育学研究科共同教科開発学専攻

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