集団音楽療法によって高齢者が抱いた自己概念

書誌事項

タイトル別名
  • シュウダン オンガク リョウホウ ニ ヨッテ コウレイシャ ガ ダイタ ジコ ガイネン

この論文をさがす

抄録

加齢による身体的変化や社会参加の変化によって様々な喪失体験をもつ高齢者の自己概念を理解することは高齢者の心理的な健康支援には重要である。本研究は、何らかの喪失体験をもつ高齢者に対して、集団音楽療法が自己概念を変容していく関わりであるのかを検討するために、集団音楽療法に参加した高齢者から、集団音楽療法によって高齢者が抱いた自己概念を明らかにした。集団音楽療法を受けている高齢者11名を対象に集団音楽療法終了後、自己に対して抱いた思いについてインタビューを行い逐語録語より質的帰納的分析を行った。 その結果、集団音楽療法で高齢者が抱いた自己概念として263のコードと22のサブカテゴリー、【老いていく中で認識している自己】【音楽によって身体的・心理社会的に影響を受けた自己】【音楽活動を通して現在の状態を評価している自己】【音楽をすることで他者に認められた自己】【音楽によって気づいた過去の自己】【音楽を通して抱いた未来の自己】の6つのカテゴリーが抽出された。 集団音楽療法に参加した高齢者は、高齢者はおいを意識する中、現在の自己を意識し適応範囲の判断や現在の自己を再評価し肯定的に未来を生きる自己をイメージしていた。

identifier:http://usprepo.office.usp.ac.jp/dspace/handle/11355/302

収録刊行物

  • 人間看護学研究

    人間看護学研究 15号 53-60, 2017-03-01

    滋賀県立大学人間看護学部

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ