外国人生徒の進学システムに関する比較研究

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書誌事項

タイトル別名
  • A comparative study on the advancement system for foreign students
  • ガイコクジン セイト ノ シンガク システム ニ カンスル ヒカク ケンキュウ カナガワケン ト オオサカフ ノ トクベツ ワク コウ ノ ブンセキ カラ
  • Analysis of high schools which provide special admission for foreign students in Kanagawa and Osaka
  • 神奈川県と大阪府の特別枠校の分析から

抄録

本調査研究の目的は、日本において先進的な取り組みを行っている神奈川県と大阪府の外国人生徒に対する特別入試制度の比較分析を行うことである。両府県の制度比較を通して、(1)どのような背景と経緯で制度化・設置されて来たのか、また(2)特別枠制度の運用における核心ともいうべきものはなにか、そして(3)それぞれの府県の制度が抱える課題を明らかにする。そのために、両府県の制度の導入経緯と詳細、そして特別枠校における資源の分配について比較検討する。  比較の結果、「資源の分配」に各府県の特徴を見ることができた。大阪府では、「特別扱いする教育」を核とした「母語・母文化教育」への配慮が確認できた。これらの資源を学校に集積する傾向にあることから「集積型」と名付けた。一方、神奈川県は「ネットワーク型」とした。各学校に配置される「多文化教育コーディネーター」のネットワークがその代表である。  両者の特徴から、「集積型」の大阪府では、学校文化の形成や維持は主に担当教員に依存的であることが課題としてあげられる。一方、「ネットワーク型」の神奈川県は、学校個々に実践知が根付きにくい、という課題が考えられる。

収録刊行物

  • 未来共創

    未来共創 7 (0), 193-220, 2020

    国立大学法人 大阪大学大学院人間科学研究科附属未来共創センター

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