わが国の通常の学校における特別支援教育に関する判例動向 : インクルーシブ教育への示唆

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書誌事項

タイトル別名
  • An Analysis of Court Cases Relating to Special Education in Japan: Perspective towards Inclusive Education

説明

本稿では,わが国における特別支援教育システムの構築に示唆的な近時の裁判例を要約し,新たな動向を把握することを試みた。具体的には,特別支援教育をめぐる裁判のなかでも,①通常の学校における特別支援教育の問題を争点に含むもの,②過去10年間(2005年以降)に判決が下されたもの,を条件として5つの裁判例を抽出した。それらの裁判における主な経緯や争点の評釈から,通常の学校における特別支援教育が推進されるとともに,多様な教育課題が誘発されており,新たな争点も生じていることが明らかとなった。すなわち,情報開示の範囲,就学先の決定,教員の専門性,学校の情報共有体制といった実践的課題が提起されており,障害のある児童生徒および保護者の権利を重視する判断が示されてきた。「障害者の権利に関する条約」の批准をふまえ,インクルーシブ教育の実現に向けた特別支援教育システムのいっそうの発展が望まれる。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390290699796354304
  • NII論文ID
    http://ci.nii.ac.jp/naid/120005723286
    120005723286
  • DOI
    10.18926/cted/54018
  • ISSN
    21861323
  • Web Site
    https://ousar.lib.okayama-u.ac.jp/54018
  • 本文言語コード
    ja
  • 資料種別
    departmental bulletin paper
  • データソース種別
    • JaLC
    • IRDB
    • CiNii Articles
    • KAKEN

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