房総半島洲崎における完新世海岸段丘の土壌生成過程

書誌事項

タイトル別名
  • ボウソウ ハントウ スサキ ニ オケル カンシン セイ カイガン ダンキュウ ノ ドジョウ セイセイ カテイ
  • Soil Formation Process of Marine Terrace since Holocene in Sunosaki, Boso Peninsula, Chiba Prefecture

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抄録

type:Article

房総半島南部の海岸沿いは,プレートの境界部で発生する巨大地震によって隆起率が高い地域である.従って,多数の海成段丘が海岸沿いに発達している.本研究では房総半島南端部の洲崎における完新世海成段丘を対象として,形成年代の異なる複数の完新世海成段丘面上の土壌の特性を調べ,土壌分析の結果から段丘面の形成年代を推定できるかを検討することを目的としたさらに,形成年代の異なる完新世海成段丘において見られる土壌生成過程の差は,更新世海成段丘においても見ることができるのかを大房岬での土壌分析結果を基に検証した土壌分析の結果,完新世海成段丘及び更新世海成段丘の両方において年代とともに粘土比率が高まっていくまた年代が古くなるに従って水素イオン(H+)の含有量は増加し,総塩基量(S)の含有量の値は減少する傾向を示したさらに完新世及び更新世の二つの異なる時代をとおして,完新世で示された土壌生成過程は更新世においても加速度的に進行していることがわかった.

収録刊行物

  • 法政地理

    法政地理 44 31-42, 2012-03-22

    法政大学地理学会

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