中等度強度,長時間の水中歩行中のホルモンおよび代謝応答 : 陸上歩行との比較

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タイトル別名
  • Hormonal and metabolic responses to moderate prolonged water walking : comparative study to land walking
  • チュウトウドキョウド,チョウジカンノスイチュウホコウチュウノホルモンオヨビタイシャオウトウ : リクジョウホコウトノヒカク
  • チュウトウド キョウド チョウジカン ノ スイチュウ ホコウチュウ ノ ホルモ

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抄録

長時間の中等度強度での水中および陸上歩行に対するホルモンおよび血中基質の応答を比較検討した。水中歩行はthermoneutralな30°Cの水温,剣状突起位の水位で実施した。 両歩行時の酸素摂取量はおよそ50%VO2maxに相当し差は認められなかった。直腸温は両歩行中に漸増したが,安静時からの上昇は,陸上歩行に比べ水中歩行の方が小さかった。水中歩行中の成長ホルモンは30分目に増加し,以後順次減少した。コルチゾールおよびインスリンは水中歩行中に減少し,グルカゴンは歩行中および回復期を通じてほとんど変化が認められなかった。しかし,これらのホルモン分泌の動態は,陸上歩行と差はなかった。遊離脂肪酸およびグリセロールは両歩行中に漸増し,回復期に減少した。しかし,両歩行間に差はなかった。グルコースは,水中歩行中に減少し,陸上歩行よりも低い値で推移した。 Thermoneutralな30°Cの水温下での長時間中等度強度の水中歩行は,強度および時間が同一の陸上歩行と比べ,グルコースのみは低値であったものの,成長ホルモン,コルチゾール,インスリンおよびグルカゴン等のホルモン動態および脂質の代謝に差はないものと思われる。

収録刊行物

  • 健康科学

    健康科学 18 51-56, 1996-03-31

    九州大学健康科学センター

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