Nursing Students' Perspective on Education : From An Analysis of Reports Written by Nursing Students

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抄録

本研究の目的は、看護学生が教育について記載したレポートから、看護学生がどのような 教育観を抱いているかを明らかにし、これらの教育観を看護の教育活動との関わりで考察す ることである。 本研究への協力を得た52 名の看護学生が教育について記載したレポートを質的帰納的に分 析し、看護学生の教育観をなすカテゴリーとして、【知識や情報の伝達を中心とした教育観】、【教える人と学ぶ人によって成立する教育観】、【学習(学習者)を主体とした教育観】、【教える 人と学ぶ人の相互に学習がある教育観】が抽出された。これらの教育観を看護の教育活動と の関わりから、以下のように考察した。 1 )看護学生の教育観は、これまでの学校教育で受けてきた集団教育に基づく体験によって形 成されてきた傾向にあり、中でも【知識や情報の伝達を中心とした教育観】に支配されていた。 2 )しかし、患者の自立を目指す看護の教育活動において重要な【学習(学習者)を主体とした 教育観】も、レポートの記載内容に占める割合は少ないが、教育観の一つとして形成されて いた。 3 )看護学生の教育活動においては、知識の伝達を教育としてとらえる傾向が顕著であり、【学 習(学習者)を主体とした教育観】よりも【知識や情報の伝達を中心とした教育観】が優先し ていると思われた。 4 )【学習(学習者)を主体とした教育観】の形成は、教育者による教育方法の工夫や学外の体験 によって促されていた。看護の教育活動を学ぶ過程において、学習者の立場を体験したり、 学習者の反応を確認したりする機会を取り入れていくことが、この教育観の形成と強化に繋 がるものと思われた。

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