看護師の勤務体制による睡眠実態についての調査

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タイトル別名
  • Investigation of the Sleep Actual Situation by the Shift Working of a Nurse
  • カンゴシ ノ キンム タイセイ ニ ヨル スイミン ジッタイ ニ ツイテ ノ チョウサ

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抄録

本研究の目的は、看護師が睡眠状況をどのように感じて対処しているかを明らかにするた めに、今回は勤務体制と睡眠実態を調査することである。対象はK大学病院に勤務する看護 師714 人に対し、質問紙法による調査を行った。内容は、属性・睡眠状況・よりよく眠る方法についてとした。分析方法は、回答より勤務体制を9パターンに分類した。そして、翌日の 勤務によって睡眠の状況がどのように違うのか、単純計算を行って検討した。 平均睡眠時間は日勤が続く場合では約6時間で、深夜勤務後が夜勤全体に比べて短かった。 睡眠時間は日勤以上にあると回答した人が多い勤務もあったが、深夜勤務前後と準夜日勤で は睡眠時間がないと回答する人が50 %以上いた。どの勤務でも熟睡感は50 %以上あったが、 中途覚醒・目覚めの悪さは50 %以上あった。起床方法は、夜間に起きて勤務する場合は自己 覚醒が多かった。眠るための工夫は、80 %以上が行っており、部屋の温度・湿度・照度の調 節と寝具の工夫が多かった。 次の勤務が概日リズムに逆らう場合に、特に睡眠の状況が変化していた。しかし、日勤が 続く看護師にも睡眠に対する障害が生じている可能性も考えられた。そのため今後、属性や 睡眠時間・熟睡感などとの比較や関連性について統計的に解析し、看護師として勤務する中 でより効果的な睡眠をとるためにはどうしたらよいか検討していく必要がある。

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