福岡県多々良川のバラタナゴおよびその生息環境

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タイトル別名
  • On the Rose Bitterling, Rhodeus ocellatus subsp., in the Tatara River, Fukuoka Prefecture and Its Habitats
  • 福岡県多々良川のバラタナゴおよびその生活環境
  • フクオカケン タタ ラガワ ノ バラタ

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抄録

1.福岡市郊外の多々良川水系で,バラタナゴの形態,分布および生息環境を調べた.2.この川のバラタナゴは,夏季にのみ腹鰭前縁にかすかな白色光沢をもつ個体が出現する.3.多々良川のバラタナゴは,川内川(鹿児島県)のタイリクバラタナゴに比べて,背鰭と臀鰭の分岐鰭条数のモードは1本少なく,ニッポンバラタナゴに一致する値を示した.4.多々良川産は腹鰭前縁の白色光沢の有無に関係なく,有孔鱗をもつ個体が,川内川産より著しく少なく,ニッポンバラタナゴに近い特徴をもっていた.5.多々良川産のアイソザイムパターンは,腹鰭前縁の白色光沢の有無に関係なく,ニッポンバラタナゴに近い特徴を示した.6.この水系ではバラタナゴは,須恵川と宇美川に多く,砂泥底で水が褐色に濁って停滞し,水草の多い所を好む.7.バラタナゴが多いお所では,オイカワ,フナ類,モツゴ,ツチフキも多いが,魚類相はやや貧弱であった.8.バラタナゴが多い須恵川と宇美川は,COD値および有機態窒素量が多かった.

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