福岡県八女電照ギク主産地形成

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タイトル別名
  • A Study on the Development Process of a Highly Specialized Area in the Production of Illuminated-Chrysanthemunm at Yame District,Fukuoka Prefecture
  • フクオカケン ヤメ デンショウ ギク シュサンチ ケイセイ

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説明

八女電照ギク産地の展開構造を共通的な指標により収束したものが第16表である.おおむね章別構成に沿って整理したが,発展段階区分と指標の現実状況とが必ずしも一致するとは限らずむしろ他期に比重がかかっている場合とか,両期にわたるものなど様々である.これは各指標ごとの展開を出来るだけ特徴づけるための処置に基づくものである点を理解されたい.この八女産地の展開事例を用いて主産地形成の展開指標を一般化すると次の4つがあげられよう.(1)組織形態 : 産地形成を組織機能の展開と関連づけて規定することは重要である.(2)技術水準 : 一般に産地立地条件のひとつである交通立地の優位性が希薄化しつつある現在,産地発展の要因はその技術水準の高度化にあり,高度技術性作目の場合はなおさらである.(3)経営構造 : 産地の発展は生産力拡大を前提とするがそれは個別経営に担われている.ゆえに安定的個別経営構造こそが産地を維持する礎であり,それにいたる段階が産地展開の区分指標となる.(4)流通体系 : 主産地形成の第一義的目的は集積の経済にあり,市場流通の条件整備がその享受を増大するひとつの手段である.そして流通に対応する産地の姿勢にその産地の発展段階があらわれる.以上の指標を基に主産地形成の展開構造を整理し一般化を試みた第17表を最後に掲げて本研究報告を終わりたい.

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