低温感受性の異なる3種類のChlorella ellipsoideaにおける同調培養に関する研究

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  • Studies on Synchronous Culture in Three Strains of Chlorella ellipsoidea with Different Susceptibilities to Low Temperature
  • テイオン カンジュセイ ノ コトナル 3シュルイ ノ Chlorella el

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抄録

異なつた低温感受性を持つC.ellipsoideaの3藻株について,同調培養を行なうとともにその生活環を検討した.低温感受性の小さい藻株のT.I.株はL_3段階(生活環の成熟期)から光照射を停止すると細胞分裂を開始した。L_3細胞はしや光下で培養すると,均一な大きさの4つの娘細胞(th)に分裂したが,光照射下で培養して得られた娘細胞は種々の大きさであつた.また,細胞分裂の開始はしや光下よりも光照射下の方が遅かつた.しかしながら,完全な細胞分裂に要する時間は光照射下もしや光下も同じであつた.低温障害を受ける藻株のIAMC-102株の生活環はT.I.株と類似していたが,細胞分裂に必要な時間がT.I.株と異なつており,しや光下よりも光照射下の方が分裂時間が短かつた.低温処理すると耐凍性を発現する藻株であるIAMC-27株は生活環の様相が他の2藻株と大きく異なつていた.すなわち,生活環の成熟期からしや光下で60時間培養しても細胞分裂は完全でなく,完全な細胞分裂には十分な成熟段階まで光照射が必要であつた.再現性のある高い同調性を得るには,光照射は30%の細胞が分裂するまで行なわねばならなかつた.また,細胞分裂の速度は光照射下よりもしや光下の方がかなり遅かつた.

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