九州産ヤマツツジ(Rhododendron kaempferi Planch.)における生態型および葉中フラボノイド系色素構成の変異

書誌事項

タイトル別名
  • Variations of Ecological Characteristics and Foliar Flavonoid Pigment Constitutions in Rhododendron kaempferi in Kyushu
  • キュウシュウサン ヤマツツジ Rhododendron kaempferi Planch ニ オケル セイタイガタ オヨビ ヨウチュウ フラボノイドケイ シキソ コウセイ ノ ヘンイ

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説明

九州北部産および同南部産のヤマツツジの生育特性に関して地域変異を明らかにするとともに,これらふたつのヤマツツジ集団を区別しうる化学的な指標の探索を試みた.九州北部のヤマツツジは越冬葉が少ないこと,開花前に新梢が伸長し新葉が展開するという特徴をもっていた.これに対し,九州南部のヤマツツジは越冬葉が多いこと,新梢の伸長は開花後に起こることが明らかとなった.葉中フラボノイド系色素構成をみると,九州北部のヤマツツジと九州南部のヤマツツジとで,それぞれ特異的な色素が認められた.これらのことから,九州北部のヤマツツジと九州南部のヤマツツジとの形態的な違いはほとんど認められないが,越冬葉数や新梢の伸長に関する特性,および葉中フラボノイド系色素構成の違いを考慮すると,両者は区別して取り扱われる必要があると考えられた.

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