<論説>薬猟と『本草集注』 : 日本古代の民間道教の実態

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タイトル別名
  • <Articles>Kusurigai 薬猟 and Honzoshuchu 本草集注
  • 薬猟と「本草集証」--日本古代の民間道教の実態
  • ヤク リョウ ト ホンゾウシュウショウ ニホン コダイ ノ ミンカン ドウキョ

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抄録

ここ数年、日本古代における道教の在り方に、関心が集っている。日本に伝来した道教が、神仙思想と道術を二大要素とする民間道教であったことはほぼ確実である。しかし、その実態については、従来、充分に考究されているとは言い難い。本稿では、『日本書紀』やその他の文献史料に散見する五月五日の薬猟について考察し、後世、端午節に行われた諸行事との関連、さらには日本古代の薬猟の源流を大陸や半島に探る。また、典薬寮で本草の基本書とされた『本草集注』を分析して、民間道教における神仙思想的要素と、道術のうち特に医術的部門に検討を加えて、日本古代の道教の実態の一面を明らかにする。あわせて、『本草集注』の分析によって得られた視点に基づき、『日本学紀』の記事を再検討して、道教の実態の解明に努めたい。

収録刊行物

  • 史林

    史林 61 (3), 333-378, 1978-05-01

    史学研究会 (京都大学文学部内)

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