<論説>糖業プランテーションとジャワ農村社会 : 十九世紀末~二〇世紀初めのスラバヤを例にして

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タイトル別名
  • <Articles>Sugar Plantation and the Javan Village
  • 糖業プランテーションとジャワ農村社会--一九世紀末~二〇世紀初めのスラバヤを例にして
  • トウギョウ プランテーション ト ジャワ ノウソン シャカイ イチクセイキマツ

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抄録

小稿では十九世紀末~二〇世紀初におけるスラバや南部の農村経済の貧困化を、糖業プランテーションの展開と関連づけて土地所有、農業の二側面から分析する。糖業プランテーションは周年灌漑田をデサ首長の仲介により一括借地し、三年輪作法により栽培を展開した。借地の拡大は住民の貧困につけ込んでなされ、また栽培に投入する大量の労働力は著しい低賃金で雇用された。このため、強制栽培期のディンスト強化に起因するといわれる水田の定期割替は維持され、一バウ前後の零細な占有規模の農民は基本的には分解せず、非占有農民はプランテーションへ労働力として流入する。また技術的には灌漑の有無を基軸とする住民農業は、割替存続による停滞に加え、砂糖キビ栽培による早稲栽培の強制、地力の消耗、農作業上の困難の増大、灌漑用水不足などのため減収を余儀なくされたのであった。

収録刊行物

  • 史林

    史林 61 (3), 379-406, 1978-05-01

    史学研究会 (京都大学文学部内)

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