<論説>近世僧位僧官の叙任経路に関する一考察 : 北野社を素材として

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タイトル別名
  • <Articles>The Installation Route of Official Court Rank of Priest at Kitano Shrine in the Early Modern Ages
  • The Installation Route of Official Court Rank of Priest at Kitano Shrine in the Early Modern Ages
  • 近世僧位僧官の叙任経路に関する一考察 : 北野社を素材として
  • キンセイ ソウイ ソウカン ノ ジョニン ケイロ ニ カンスル イチ コウサツ : キタノシャ オ ソザイ ト シテ

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抄録

本稿では、曼殊院門跡が管轄した北野社を素材として、被叙任者・門跡・朝廷の三者の動向から浮かび上がる叙任経路の実態を描出するとともに、個別門跡が管掌する叙任経路に関する先行研究の妥当性を検証した。具体的には、北野社の叙任経路が如何なるものであったかを分析するという手法を採りつつ、安永年間の官位をめぐる動き(安永一件) の全貌解明に取り組んだ。その結果、叙任経路をめぐっては、叙任主体を変更するか否かという次元で問題化する場合があり、三者の動向がせめぎ合う中で変更の是非が決定されていたことを明らかにするとともに、先行研究の理解から漏れる叙任経路の存在を指摘した。また、北野社は神社伝奏と関係を有する神社であったことに鑑み、如上の分析結果を踏まえつつ、同社における神杜伝奏の問題にも論及し、従来は指摘されてこなかった僧俗の官位を区別しない神社伝奏の実態を明らかにした。

収録刊行物

  • 史林

    史林 99 (5), 651-684, 2016-09-30

    史学研究会 (京都大学大学院文学研究科内)

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