<論説>古墳時代馬具における繫 (がい) の基礎的研究

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タイトル別名
  • <Articles>A Fundamental Study of Horse Straps, Gai 繫, in the Middle and Late Kofun Period
  • A Fundamental Study of Horse Straps, Gai 繫, in the Middle and Late Kofun Period
  • A Fundamental Study of Horse Straps, Gai ケイ, in the Middle and Late Kofun Period
  • 古墳時代馬具における繫(がい)の基礎的研究
  • コフン ジダイ バグ ニ オケル ケイ(ガ イ)ノ キソテキ ケンキュウ

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抄録

本稿では古墳時代の轡や杏葉、雲珠や辻金具などを連結し、馬装として機能させるうえで重要な繫とよばれる有機質製ストラップについて基礎的整理をおこなった。これまで繫についての認識が不十分だったため、馬具研究の俎上にあげられることはほとんどなかった。本稿では古墳出土の金属製馬具に残された繫の観察に基づいて、構造や装飾技法の点から分類をおこなった。ついで、どのような馬具のセットに各種類の繫が確認できるか検討をおこない、連結された鏡板轡や杏葉などの金属製馬具の編年に基づいて繫の時間的消長について検討した。また、鏡板轡や杏葉の系列と、連結された繫の種類との間に相関があるかどうかを検討し、繫の消長が鏡板轡や杏葉などの金属製馬具の消長とも連動していることを明らかにした。繫は古墳時代馬具の変化、系譜問題、舶載と模倣のプロセス、生産流通体制の変化を明らかにするうえで重要な馬具の一つである。

収録刊行物

  • 史林

    史林 99 (6), 764-802, 2016-11-30

    史学研究会 (京都大学大学院文学研究科内)

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