<論説>産業集積の進化と近接性のダイナミクス : 知識学習とネットワークの視点から (特集 : 学びのネットワーク)

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書誌事項

タイトル別名
  • <Articles>Cluster Evolution and Proximity Dynamics, From a Learning and Network Perspective (Special Issue : Networks of Learning)
  • 産業集積の進化と近接性のダイナミクス : 知識学習とネットワークの視点から
  • サンギョウ シュウセキ ノ シンカ ト キンセツセイ ノ ダイナミクス : チシキ ガクシュウ ト ネットワーク ノ シテン カラ
  • Cluster Evolution and Proximity Dynamics, From a Learning and Network Perspective

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抄録

現在の経済地理学において知識学習とネットワークが重要な鍵概念となっている。産業が集積することは、地理的に近接した主体間での知識の学習を通じて、集積地域の発展をもたらすとされてきた。しかし、それは時系列でみると永続的なものではない。産業集積が特定の産業に特化することは、しばしば負のロックインの状態をもたらし、時間の経過とともに成熟から衰退の経路をたどりうる。負のロックインを防ぐためには、地域の既存産業から技術的に関連ある産業を分岐させて産業の多様性を維持することが必要となる。また、主体間のネットワークにおいて知識の学習を決定するのは地理的近接性だけではなく、制度的や組織的、社会的など様々な次元での近接性もまた学習を促す。新しい知識を探索するためにはこれらの諸次元で適度な近接性を保つことが求められる。地域発展を考える際には、ネットワークと近接性の両面について動態的にとらえる視点が必要となる。

収録刊行物

  • 史林

    史林 101 (1), 261-292, 2018-01-31

    史学研究会 (京都大学大学院文学研究科内)

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