<論説>グプタ朝 (西紀四-八世紀) 印度社会の一考察 (上)

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タイトル別名
  • <Articles>A Study of social Structure under the Gupta Dynasty (VI-VIII Centuries)
  • <論説>グプタ朝 (西紀四-八世紀) 印度社会の一考察 (上)

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抄録

印度社会の特質とされる村落共同体の史的な究明は、史料の関係で殆んど行はれてゐないが、前回敎徒時代の夥しい土地譲与の銅板文書の出現によつて漸く曙光が見え始めた。西紀四-八世紀のグプタ時代は、この共同体の血縁的要素が漸次失はれつゝも尙ほ可成り強固に残存してゐた時代であつて、氏族の分解によつて生れた支族が村の族的結合の中核をなし、それに属する家族の成員と、非血縁的な隷属民、及至移住者との弁別が、村の内部の持分地と、村の境界の享受地の間に、又微税組織の上に見られ、更に共同体の余剰人口による未耕地の耕作をめぐつて、王と共同体の対立が見られる。そしてかゝる内的な発展を孕みながらも尚ほその機能を果たしつゝあつた村落共同体は、回敎徒の侵入によつてその内容を一変し、徴税組織としてのザミンダールに再編成されるのである。

収録刊行物

  • 史林

    史林 34 (4), 330-364, 1951-08-01

    史学研究会 (京都大学文学部内)

キーワード

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390290699825198080
  • NII論文ID
    120006816481
  • NII書誌ID
    AN00119179
  • DOI
    10.14989/shirin_34_330
  • HANDLE
    2433/249003
  • ISSN
    03869369
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • IRDB
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用可

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