<研究ノート>沖繩久高島の土地制度

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タイトル別名
  • <Note>Landholding System in the Kudaka 久高 Island of the Ryukyu
  • 沖縄久高島の土地制度
  • オキナワキュウタカシマ ノ トチ セイド
  • <研究ノート>沖縄久高島の土地制度

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抄録

沖縄群島の久高島 (約二平方粁、人口六三〇) には、今なお、極めて古いと考えられる土地制度が残存している。耕地 (田は無く、畑のみ) の九四%は島民の共有地であり、それらは、i一〇の「組」に配属され、さらにそれぞれ一五等分される。これを「一地」といい、 「一地」の平均面積は二反弱である。太平洋戦前には、一六歳から六○歳までの男子に「一地」づつ給されたが、戦後は家毎に「一地」 (家族の多い家は「一地半」または「二地」給されている。各組に所属する畑は、島内各処に分散し、平均一九・四筆から成り、、一筆毎に一五等分される。従って畑は、極めて狭小な地条をなしている。組のメンバーは集落の一ケ所にまとまって居住しているのではなく、また「二地」の家は、二つの組にまたがって所属するのであり、組にはあまり大きな社会的機能が認められない。畑の作物は、夏作甘藷、冬作小麦が主である。農耕は専ら女の仕事であり、男は漁業に従事している。

収録刊行物

  • 史林

    史林 45 (1), 128-137, 1962-01-01

    史学研究会 (京都大学文学部内)

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