<書評>平安期の開発に関する二・三の問題

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タイトル別名
  • <Articles>Some Problems of Cultivation in the Heian 平安 Era
  • 平安期の開発に関する二・三の問題
  • ヘイアンキ ノ カイハツ ニ カンスル ニ サン ノ モンダイ

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抄録

平安期は、それまでの律令国家の条里制施行に代表される国家的な大規模開発から荘園制下の小規模開発への過渡期にあたっている。当蒋の主要な開発の対象は、条里制の遺産として残されていた田代と、体制的にたえず再生産されていた荒廃田であって、いずれも比較的開発の容易な土地であった。このような開発対象に対しては、一般農民層も小規模な開発を行ない得るし、またたえずこれを行なうことによって、治田所有者としての土地に対する権利を強めるとともに、それぞれの地域に定着して階級的な成長を遂げていった。このことが在地の有力者をはじめ荘園領主や国衙などの閥発を大きく規定する。本稿では、以上のような視角からこの暁代の開発の諸相を考えることを中心とした。

収録刊行物

  • 史林

    史林 48 (6), 795-825, 1965-11-01

    史学研究会 (京都大学文学部内)

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