瀬戸内海から採集されたドングリシャミセンガイ(腕足動物門,無関節綱,シャミセンガイ科)の分類学的再検討

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タイトル別名
  • Lingula rostrum collected from the Seto Inland Sea (Brachiopoda, Inarticulata, Lingulidae)
  • 瀬戸内海から採集されたドングリシャミセンガイ(腕足動物門,無関節鋼,シャミセンガイ科)の分類学的再検討
  • セトナイカイ カラ サイシュウ サレタ ドングリシャミセンガイ(ウデ ソク ドウブツモン,ムカンセツコウ,シャミセンガイカ)ノ ブンルイガクテキ サイケントウ

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抄録

日本の代表的な内海である瀬戸内海より得られたドングリシャミセンガイLingula rostrum(Shaw, 1798)の外部形態,および,分子生物学的な比較検討を行った。試料は瀬戸内海の岡山県沖備讃瀬戸より得られたドングリシャミセンガイを用い,倉持ら(2012)によるミドリシャミセンガイLingula anatina(奄美大島産)とウスバシャミセンガイLingula reevii(有明海産)の報告と比較した。ドングリシャミセンガイ(備讃瀬戸産)は,殻の形態,および,生時の肉茎の色彩により,外部形態でミドリシャミセンガイ,ウスバシャミセンガイと区分される。 また,ドングリシャミセンガイ(備讃瀬戸産)の18S rRNA 遺伝子の塩基配列を,ミドリシャミセンガイ(奄美大島産)とウスバシャミセンガイ(有明海産)と比較したところ,ドングリシャミセンガイ(備讃瀬戸産)は,ミドリシャミセンガイ,および,ウスバシャミセンガイの両種とは異なるクレードに属することがわかり,分子系統的にも離れた分類群として扱われるべきであることが示唆された。

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