ネズッポ属(Callionymus)魚類の食性について : I. ネズミゴチCallionymus punctatus LANGSDORFFの食性
書誌事項
- タイトル別名
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- On the Food Habits of the Dragonets, Genus Callionymus : I. Food Habits of Callionymus punctatus LANGSDORFF
- ネズッポ属(Callionymus)魚類の食性について-1-ネズミゴチCallionymus punctatus LANGSDORFFの食性
- ネズッポゾク Callionymus ギョルイ ノ ショクセイ ニ ツイテ 1
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抄録
ネズミゴチの食性を明らかにするために,瀬戸内海中部の小型底曳網漁獲物の中から採集したネズミゴチ46個体の消化管内容物を調査し,さらに瀬戸内海中部の仙酔島の砂場および藻場のベントスとそこで採集した23個体のネズミゴチの消化管内容物をそれぞれ調査して次のような結果を得た。 1) ネズミゴチの餌生物は甲殻類のCumacea, Ostracoda, カニ類, Amphipoda, Copepoda,エビ類, Anomura, オキアミ類, Branchiopoda, Mycidaceaと巻貝,二枚貝および多毛類であるが,調査したネズミゴチの半数以上の個体に捕食されていたCumacea, Ostracodaおよび巻貝が重要な餌生物である。 2) ネズミゴチの成魚の餌生物組成は雌雄の間で差異がなく,また体長110~129mmと130~164mmとの間についても差異がない。 3) 仙酔島の砂場のベントスの組成と藻場のベントスの組成とは著しく相違しているのに対し,砂場と藻場の両者において,それぞれのベントスとそこで採集したネズミゴチの消化管内容物の組成は極めてよく類似していた。すなわち個体数において,砂場ではウミホタルが卓越してベントスの53%を占め,ネズミゴチの消化管内容物の中では79%を占めた。次いで砂場では貝類が多数出現して,それはベントスの28%を占めたのに対し,消化管内容物では8%を占めた。藻場ではホトトギスガイが卓越してベントスの87%を占め,消化管内容物の中では59%を占めた。 4) 藻場に生息していたネズミゴチの消化管内容物の59%を占め,ネズミゴチの最も重要な餌生物の一つであるホトトギスガイは仙酔島の藻場に比較的多く出現したアサヒアナハゼ,クジメおよびアイナメには殆んど捕食されていなかった。しかし藻場のネズミゴチに殆んど捕食されていないGammarideaはこれら3種の魚類によってしばしば捕食されており,それらの最も重要な餌生物であることがわかった。したがってネズミゴチは藻場ではアサヒアナハゼ,クジメおよびアイナメと食物について競合関係がない。
収録刊行物
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- 広島大学生物生産学部紀要
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広島大学生物生産学部紀要 18 (1), 75-83, 1979-07-16
広島大学生物生産学部
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390290699833746816
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- NII論文ID
- http://ci.nii.ac.jp/naid/40004291953
- 120005851235
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- NII書誌ID
- AN00213621
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- ISSN
- 03877647
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- DOI
- 10.15027/41416
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- NDL書誌ID
- 2059298
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- IRDB
- NDL
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用可