スジエビの卵黄蓄積に関する研究

書誌事項

タイトル別名
  • Studies on Vitellin Accumulation in Freshwater Shrimp, Palaemon paucidens
  • スジエビの卵黄蓄積に関する研究〔英文〕
  • スジエビ ノ ランオウ チクセキ ニ カンスル ケンキュウ エイブン

この論文をさがす

説明

スジエビの卵黄形成過程を成長期、卵黄形成前期、卵黄形成後期に分類し、ポリアクリルアミド濃度勾配ゲル電気泳動法、免疫学的方法で卵黄物質の蓄櫓機構を調べた。1)成長期の卵黄は卵巣指数(GSI)約1.5以下、最大卵径(MED)300μm前後以下で、卵母細胞はヘマトキシリンで染色される核と細胞質を有する。この段階の親の血リンパ中には免疫学的に卵巣ビテリンと同一の成分は検出されなかった。2)卵黄形成前期の卵巣はGSI1.5から4.5、MED250から550μmに相当し、卵細胞内に核を有し細胞質は増大してエオシン好染性に変じ、卵黄顆粒が出現し始めた。MED350μm以上の卵細胞を持つ親の血リンパには免疫学的にビテリンと同一のリポタンパク質が出現した。3)GSI4.5以上、MED550μmの卵細胞は卵黄形成後期に相当し、細胞内には核は消失してエオシン好染性の卵黄顆粒が充満した。免疫学的に卵黄ビテリン(分子量800,000)と同一の成分(分子量860,000)ビテロジェニンが血リンパ中に活発に放出された。4)GSI5、MED500μmは組織学的、電気泳動的挙動からみて卵黄形成前期から後期への移行時期と考えられ、この段階以降、卵期顆粒の蓄積が旺盛となった。

収録刊行物

被引用文献 (2)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ