地中海世界における「古代」と「中世」 : 西洋史学と世界史教育のあいだ

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  • チチュウカイ セカイ ニ オケル 「 コダイ 」 ト 「 チュウセイ 」 : セイヨウ シガク ト セカイシ キョウイク ノ アイダ

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抄録

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[要約] 本稿では,西洋史研究における地中海世界の「古代」から「中世」への転換点と,世界史教科書の内容構成及び記述におけるそれの比較検討を行った。西洋史研究においては,「古代」と「中世」,そして「古代」から「中世」への転換点をめぐっては,多様な議論が繰り広げられてきた。また,現在発行されている6冊の世界史教科書における地中海世界の「古代」から「中世」への転換点に該当する部分を分析すると,3つに類型化することができ,その違いは,『平成21年版高等学校学習指導要領』の内容項目(3)イの「ビザンツ帝国と東ヨーロッパの動向,西ヨーロッパの封建社会の成立と変動に触れ,キリスト教とヨーロッパ世界の形成と展開の過程を把握させる。」という記述の後半部分を,「キリスト教とヨーロッパ世界の形成を把握させる」と解釈するか,「キリスト教とヨーロッパ世界の展開の過程を把握させる」と解釈するかによって生じることが明らかになった。

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