自動車産業の2段階サプライチェーンにおけるブルウィップ効果の定量化に関する基礎的解析

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タイトル別名
  • Basic Analysis on Quantifying the Bullwhip Effect for Two Stage Supply Chain in Automobile Industry
  • ジドウシャ サンギョウ ノ 2 ダンカイ サプライチェーン ニ オケル ブルウィップ コウカ ノ テイリョウカ ニ カンスル キソテキ カイセキ

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抄録

自動車産業のサプライチェーンにおけるブルウィップ効果(Bullwhip Effect)の定量化を行う。サプライチェーンの下位に行くほど需要量のばらつきが増大する現象を「ブルウィップ効果(Bullwhip Effect)」といい,変動に対応するために下位のサプライヤーほど在庫を多く保有する傾向にあり,経営課題が多い。|本論文は,完成車メーカーと1次サプライヤー間の2段階サプライチェーンを対象に,内示生産システムにおける不確実性を有する需要をもとにした発注行動からブルウィップ効果の発生要因把握とブルウィップ効果の定量化を行おうとするものである。|まず,小売業を主体として進められてきた先行研究について説明し,その導出の前提について考察する。次に,自動車産業の特徴である内示生産システムについて詳述し,内示情報が発注元から提示されるブレを含む参考値であることを示す。また,内示生産システムを基本としたときの発注業務の仕方を述べる。そして,週次内示を使った場合と月次内示を使った場合のそれぞれについてブルウィップ効果の定量化を行い,評価式を提案する。最後に,データ解析から内示情報のブレの特性を分析し,一定の条件下でブルウィップ効果を評価する。ブルウィップ効果の低減方法にも触れる。|ブルウィップ効果によりサプライチェーンの非効率性をもたらす。すなわち,過剰な在庫保有,顧客サービスの低下,収益減少,誤った設備投資,不効率な輸送,不適正な生産計画等を引き起こす。ブルウィップ効果の減少は経営効果の向上につながるものである。

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