インドにおける州間人口移動の空間特性 : 1991年と2001年の人口センサスデータによる分析 <研究ノート>

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  • Changing Spatial Patterns of Inter-state Migration in India: An Analysis of the 1991 and 2001 Census Data <Research Note>
  • インドにおける州間人口移動の空間特性 : 1991年と2001年の人口センサスデータによる分析
  • インド ニ オケル シュウ カン ジンコウ イドウ ノ クウカン トクセイ : 1991ネン ト 2001ネン ノ ジンコウ センサスデータ ニ ヨル ブンセキ

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抄録

本稿は,経済自由化以降の経済成長の中で,インドの州間人口移動にいかなる空間的特性がみられたのかを明らかにした。人口実移動の分析からは,西部のマハーラーシュトラとグジャラート,北部のデリーおよび近隣諸州,南部のタミル・ナードゥとカルナータカ,東部の西ベンガル,北東部のアッサムを中心とした人口移動圏が抽出された。マハーラーシュトラ,グジャラート,カルナータカの移動圏の拡張が確認された一方,タミル・ナードゥ,西ベンガル,アッサムの移動圏の縮小が進んでいた。デリーおよび近隣諸州は,依然1つの移動圏として捉えられるが,2001年には共通の流入州が減少した。ウッタル・プラデーシュとビハールは,人口流出地域としての性格を強めていた。 人口移動圏の流入州は経済発展の度合いによって,就業機会の増加にばらつきがみられた。西部のマハーラーシュトラとグジャラート,南部のカルナータカは就業機会の増加が激しいため,移動圏の拡張が実現できたと考えられる。一方,タミル・ナードゥ,西ベンガル,アッサムは就業機会の増加が停滞しているため,その勢力圏がより近隣州に縮小した。北部のデリー,パンジャーブ,ハリヤーナーは就業機会の増加がみられたが,一部の州は社会的な要因による近隣州への移動も顕著となっている。

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