現代日本語における家族から呼ばれるときの呼称

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  • ゲンダイ ニホンゴ ニ オケル カゾク カラ ヨバレル トキ ノ コショウ

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説明

本稿では、家族の会話の中での人称表現の使い分けに注目しつつ、世代差や性差によって呼 称(呼ばれ方)の使い分けがどう変化するか考察した。その結果、①目上から目下に対しては 名前で呼ぶ、②目下から目上に対しては人称代名詞で呼ぶ、③子どもは家族の最年少者の立場 から親族呼称を使って呼ばれるなど、鈴木孝夫(1973)の説が概ね裏付けられた。一方、①目 上からの目下への呼称は多様化している、②兄弟姉妹間の親族呼称の使用が減少している、③ 親族間の呼称は呼ぶ側と呼ばれる側の双方の性差の影響を受ける、④呼ばれる側の年齢が上が るほど人称代名詞や「ちゃん/くん」付けが少ないなど、鈴木孝夫(1973)を含め、これまで あまり指摘されてこなかった傾向も観察され、背後に核家族化や少子化の影響が見てとれる。

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