大学講義の文末表現の機能―引用助詞「と」で終わる文を例に―

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タイトル別名
  • Discourse Functions of quotation marker to in Academic Speech
  • ダイガク コウギ ノ ブンマツ ヒョウゲン ノ キノウ : インヨウ ジョシ 「 ト 」 デ オワル ブン オ レイ ニ

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抄録

本研究は、引用助詞「と」で終わる文の文末の頻度を調査し、その機能を分析・考察したものである。引用助詞「と」で終わる文末の頻度は、講義者によってばらつきがあるが、講義の要所で使われる傾向がある。また、その機能は、四つに分かれる。一つ目は引用表示機能であり、これによって受講者は、引用を引用として理解でき、理解の精度が上がる。二つ目は構造表示機能であり、これによって受講者は、かかる先を前後の文に見出し、引用部の講義者の意図を的確に解釈できる。三つ目は文脈補填機能であり、これによって受講者は、前後の文脈を補うものとして引用部の内容を理解できる。四つ目は談話境界機能であり、これによって受講者は、内容のまとまりを意識し、新たな話題への移行を予測できる。こうしたことから、引用助詞「と」で文が終わる文末を留学生が的確に理解できれば、講義聴解力の向上が期待できる。

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詳細情報

  • CRID
    1390290699842963584
  • NII論文ID
    120005651362
  • NII書誌ID
    AA12502475
  • DOI
    10.15057/27444
  • HANDLE
    10086/27444
  • NDL書誌ID
    026678863
  • ISSN
    21856745
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • IRDB
    • NDL
    • CiNii Articles
    • KAKEN
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用可

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