大学講義の文末表現の機能―引用助詞「と」で終わる文を例に―
-
- 石黒 圭
- 一橋大学
書誌事項
- タイトル別名
-
- Discourse Functions of quotation marker to in Academic Speech
- ダイガク コウギ ノ ブンマツ ヒョウゲン ノ キノウ : インヨウ ジョシ 「 ト 」 デ オワル ブン オ レイ ニ
この論文をさがす
説明
本研究は、引用助詞「と」で終わる文の文末の頻度を調査し、その機能を分析・考察したものである。引用助詞「と」で終わる文末の頻度は、講義者によってばらつきがあるが、講義の要所で使われる傾向がある。また、その機能は、四つに分かれる。一つ目は引用表示機能であり、これによって受講者は、引用を引用として理解でき、理解の精度が上がる。二つ目は構造表示機能であり、これによって受講者は、かかる先を前後の文に見出し、引用部の講義者の意図を的確に解釈できる。三つ目は文脈補填機能であり、これによって受講者は、前後の文脈を補うものとして引用部の内容を理解できる。四つ目は談話境界機能であり、これによって受講者は、内容のまとまりを意識し、新たな話題への移行を予測できる。こうしたことから、引用助詞「と」で文が終わる文末を留学生が的確に理解できれば、講義聴解力の向上が期待できる。
収録刊行物
-
- 一橋大学国際教育センター紀要
-
一橋大学国際教育センター紀要 6 17-29, 2015-07-30
一橋大学国際教育センター
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390290699842963584
-
- NII論文ID
- 120005651362
-
- NII書誌ID
- AA12502475
-
- DOI
- 10.15057/27444
-
- HANDLE
- 10086/27444
-
- NDL書誌ID
- 026678863
-
- ISSN
- 21856745
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- IRDB
- NDLサーチ
- CiNii Articles
- KAKEN
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用可