富士北麓、河口湖における水草・車軸藻類と湿生植物の分布状況 –2017年–

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  • フジ ホクロク 、 カワグチコ ニ オケル ミズクサ ・ シャジク ソウルイ ト シッセイ ショクブツ ノ ブンプ ジョウキョウ : 2017ネン

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河口湖における水草・車軸藻類と湿生植物の分布状況を詳らかにすることを目的に、西部湖盆に11定線(湖内に7定線、岸辺に4定線)、東部湖盆に11定線(湖内に5定線、岸辺に6定線)、船津湖盆に4定線(湖内に2定線、岸辺に2定線)を設定し、2017 年9 月に植物相調査を行った。湖内ではボートによる調査を、岸辺では踏査を行い、いずれも自作採集器で湖底を曳きずる採集や徒手による採集と目視確認を行った。 その結果、水草39種(抽水植物21種、浮遊植物3種、沈水植物15種)、車軸藻類7種、湿生植物27種の計73種が確認され、水草と湿生植物についてはこれまでで最大の種数を確認することができた。また、河口湖新産種として40種(抽水植物13種、浮遊植物3種、沈水植物3種、湿生植物21種)を確認することができた。水草、車軸藻類、湿生植物はそれぞれ西部で24種、4種、6種、東部で33種、5種、19種、船津で20種、7種、12種であり、合計の種数は東部で最大の57種、船津で39種、西部で最小の34種であることが判明した。本調査で確認された環境省レッドリスト掲載種は水草4種(抽水植物2種、沈水植物2種)、車軸藻類7種、湿生植物2種の計13種であった。 今回の踏査調査では湿生植物だけでなく、抽水植物も多く確認され、切れ藻を確認することで沈水植物についても全種を網羅できたことから、河口湖の様に水生植物の分布域が岸辺からの採集器の投げ入れで届く浅部に集中している湖沼では、岸辺からの調査が極めて有効であると考えられた。

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