書誌事項
- タイトル別名
-
- Impact of Early-Stage Coordination in Software Development and Its Implications for “Work Style Reform”
- ソフトウェア カイハツ ニ オケル ソウキ スリアワセ ノ コウカ ト ハタラキ カタ カイカク エ ノ シサ
この論文をさがす
抄録
働き方改革の議論が進む中,生産性や質を高めながら残業を削減する方法が模索されている.本論文では,早期のコーディネーションを目的に開発プロセスを変更した自動車部品メーカーにおけるソフトウェア開発のプロジェクト進捗管理データを用いて,ソフトウェア開発におけるすり合わせ時期の前倒しの影響を定量的に計測した.取り組みの有効性をみるため,残業時間,製品の質,生産性への影響を検証した.開発プロセスの変更は,(1)労働時間の平準化を通じ残業時間を減少させ,(2)出荷後に発見される欠陥率を有意に引き下げたが,(3)開発期間中の仕様変更とコミュニケーションの頻度の著しい増加の結果,生産性には有意な影響を及ぼさなかった.興味深いことに,経験(勤続年数)による欠陥率(統合テストおよび出荷後)の低減効果は,プロセス変更後有意に小さくなった.早期すり合わせが仕事と労働者の生活の質を向上させると同時に,情報共有を通じたチームでの問題解決を容易にすることで,属人的な知識や経験への過度の依存を回避させたと解釈できる.
収録刊行物
-
- 経済研究
-
経済研究 69 (1), 1-17, 2018-01-25
岩波書店
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390290699845655040
-
- NII論文ID
- 120006783384
-
- NII書誌ID
- AN00070761
-
- DOI
- 10.15057/29030
-
- HANDLE
- 10086/29030
-
- NDL書誌ID
- 028803822
-
- ISSN
- 00229733
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
- IRDB
- NDL
- CiNii Articles
- KAKEN
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用可