コミュニカティブ言語教授法を補助する新しい教授法とその実践

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  • Applying New Methods to Support Communicative Language Teaching

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抄録

本稿は、オーストリアの中等教育の枠内における日本語教育について述べたものである。 指導はコード能力、目的文化にたいする知識、態度の用法の三点において伝達能力を養うことを目的とした一般 カリキュラムのガイドラインに基礎を置いている。これら三点は同時に発達させられるべきものであり、それゆえ、教材、コースデザインともにこの目的に合致していなければならない。文化的情報および正しい態度の発達に加え、コミュニカティブ・アプローチにおいては多くの文構造と語彙が要求される。一般 的に、文法に基礎を置いた授業法に比べ、一度に提示される言語材料の内容が多いので、補助的な教授法が用意されなければならない。その際、最も効果 的な教授法として、TPR(全身反応教授法)、サジェストペディア、文字学習における連想法が用いられている。 これらのアプローチはすべて、高い動機を与え長期間の呼び返しを保証する、資格・聴覚・動き等を通 しての多感覚の入力を供給することを目的としている。初期の無言期は、教師の与える指示を理解し、それを行なうことを通 して初段階の能力をつける助けとなっている。また、この時期の神経言語学的に視覚化された表記の導入も学習速度をあげるのに役立っている。その後の四段階のサジェストペディアの導入と練習・タスク等の様々な活動が、教室内の遊びの雰囲気を維持し、生徒に言語をコミュニカティブに使用してみようという動機を与えている。

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