初級学習者の作文に見られる日本語の助詞の正用順序 : 助詞別,助詞の機能別,機能グループ別に

書誌事項

タイトル別名
  • The Accuracy Order of Japanese Particles in Elementary Level Compositions : An Analysis of Particles,Particle Functions and Functional Groups
  • 初級学習者の作文にみられる日本語の助詞の正用順序:助詞別,助詞の機能別,機能グループ別に
  • ショキュウ ガクシュウシャ ノ サクブン ニ ミラレル ニホンゴ ノ ジョシ

この論文をさがす

説明

同条件で初級日本語を学ぶ2グループの大学院留学生の書いた作文を分析資料とし、その中で使用された助詞について、助詞別 、助詞の機能別、機能グループ別に正用率、正用順序を算出して、2グループ間で比較、考察した。 その結果、どの場合においても2グループ間の正用順序に統計的に有意な相関が認められた。また、上記三つのいずれの場合においても、いくつかの正用率が似通 った値を示し一つの階層を形成しているようであり、その正用階層も2グループ間でかなり類似していた。 今回得られた「は、が」の機能間における正用順序は、坂本(1986)、Sakamoto(1993)の結果 とほぼ一致し、「と、の、を、は、に、が、で」などの助詞間で得られた正用階層は、小森・坂野(1988)の結果 と一致する部分が大きかった。 「は、が、を」の3助詞間の正用順序については、先行研究(土井、吉岡 1990;小森、坂野 1988;石田 1991;横林 1994;Yagi 1992;Yoshioka 1991)の中でも結果 が分かれている部分であるが、今回の結果でも2グループ間で同様の違いがみられた。しかし、仮に「初級前期では『は→を→が』の正用順序が、初級中期以降のある時期において『を→は→が』にかわる」と考えれば、これらの結果 は互いに矛盾しないものとなりそうである。

収録刊行物

被引用文献 (3)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ