泊鉈の製作工程ならびに経験則的鍛冶技術の調査
Bibliographic Information
- Other Title
-
- トマリナタ ノ セイサク コウテイ ナラビニ ケイケンソクテキ カジ ギジュツ ノ チョウサ
- Production Process of Tomari Hatchet and the Smithing Techniques Based on Accumulated Experience
Search this article
Description
富山県で製作されている泊鉈の製作工程を記録すると同時に、製作者大久保中秋氏(昭和5 年生まれ、下新川郡朝日町)が経験則的に修得した鍛冶技術を平成20 ~22 年にかけて調査したものである。その結果、以下のことが得られた。泊鉈はトンビの形態とその役割や、割込みをした地金に炭素鋼を鍛接し、両刃の構造でありながら片刃に仕上げられた鉈であり、止め焼き法によって焼戻しを行うなど、特徴ある構造と技法で製作されていた。 その製作技術は、例えば、鍛接温度や焼戻しにおける酸化色の見極めなど、設定した目安によって実行されていた。 それらの目安は、師匠の製作行為を観察して模倣し、また繰り返し行ってきた自らの行為とその結果の蓄積から、相対的にその関係や法則を理解して設定したものであった。また、技術の修得は視覚、触覚、聴覚などを通し、反復練習によって身体に覚え込ませていた。更に、それらが反射的にあるいは直感として無意識に対応する「勘」を築いているのではないかと考察した。
Journal
-
- GEIBUN : 富山大学芸術文化学部紀要
-
GEIBUN : 富山大学芸術文化学部紀要 5 82-93, 2011-02
富山大学芸術文化学部
- Tweet
Keywords
Details 詳細情報について
-
- CRID
- 1390290699876939520
-
- NII Article ID
- 120002971928
-
- NII Book ID
- AA12190259
-
- ISSN
- 18816649
-
- HANDLE
- 10110/4834
-
- NDL BIB ID
- 11005823
-
- Text Lang
- ja
-
- Data Source
-
- JaLC
- IRDB
- NDL Search
- CiNii Articles
- KAKEN
-
- Abstract License Flag
- Allowed