女子卓球選手の動体視力特性

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タイトル別名
  • The characteristics of kinetic vision in women's table tennis players
  • ジョシ タッキュウ センシュ ノ ドウタイ シリョク トクセイ

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抄録

社会人(S群):7名,大学生(U群)22名,高校生(H群)32名,中学生(JH群)19名,小学生(ES群)49名のトップクラスの女子卓球選手を対象にスポーツビジョン研究会で実施している(1)静止視力(2)KVA動体視力(3)DVA動体視力(4)コントラスト感度(5)眼球運動(6)深視力(7)瞬間視力(8)眼と手の協応動作の測定を行い、競技力に重要な因子である動体視力(KVA,DVA)の特性について検討した。対照群は一般女子学生90名の中から日常運動習慣の無い一般女子学生10名(NA群)抽出した。各群とも静止視力1.0以上を対象とした。KVA動体視力,DVA 動体視力を各群間の平均値で見るとKVA動体視力の各群間の平均値に有意な差が見られなかったが、DVA動体視力のU群の平均値はH,ES群の平均値より有意に高い値を示した。KVA動体視力に対する測定項目の貢献度の高い視機能は静止視力,眼と手の協応動作,コントラスト感度、DVA動体視力は瞬間視,眼球運動,眼と手の協応動作であった。そして静止視力,コントラスト感度と競技歴との間には有意な相関関係は認められなかったが、瞬間視,眼球運動と競技歴との間には有意な正の相関関係が認められた。眼と手の協応動作と競技歴との間には有意な負の相関関係が認められた。以上のことから、女子卓球選手のKVA動体視力は潜在的、DVA動体視力はトレーニングの要因が影響し、競技力の向上を目指し動体視力を高めるにはKVA動体視力は視力矯正を含み最適な静止視力を有すること、DVA動体視力は継続したトレーニングが必要であることが示唆された。

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