聖書を歌う : 「黒人霊歌」とキリスト教

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タイトル別名
  • How to sing the bible : African American spirituals and Christianity
  • セイショ オ ウタウ : コクジン レイカ ト キリストキョウ
  • 聖書を歌う : 黒人霊歌とキリスト教

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抄録

「黒人霊歌」は主に18世紀から19世紀にかけて奴隷としてアフリカからアメリカ大 陸に連れてこられた人々の経験から生み出されたキリスト教音楽である。作者不詳のある種の「Folk song」である黒人霊歌は、単に彼らアフリカン・アメリカンの苦難と喜びを表現した素朴な「生活の歌」であるだけでなく、アフリカ南部から自由の地である北部への脱出に対する希望を表した非常に「政治的」な要素も持っている。本講演では、そうした「黒人霊歌」の重層的な性質を考慮にいれながら、その特徴と機能について言及する。また、米国におけるアフリカン・アメリカンがおかれていた状況や、当時の白人教会における教会音楽の状況に触れながら、「黒人霊歌」がその時代のアメリカのキリスト教会全体に与えたインパクトについて考察し、それが現代の日本のクリスチャンにとって持っている意味を述べて結論とする。

収録刊行物

  • 基督教研究

    基督教研究 72 (1), 1-18, 2010-07-01

    基督教研究会

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