出エジプト記 32章金の子牛像事件解釈 : アロン伝承を中心としたユダヤ教・キリストの比較考察

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タイトル別名
  • The interpretations of the Golden Calf Episode in Exodus 32 : a comparative analysis of Judaism and Christianity, focusing on the Aaronic traditions
  • シュツエジプトキ 32ショウ キン ノ コウシ ゾウ ジケン カイシャク : アロン デンショウ オ チュウシン トシタ ユダヤキョウ・キリスト ノ ヒカク コウサツ
  • 出エジプト記 32章金の子牛像事件解釈 : アロン伝承を中心としたユダヤ教キリストの比較考察

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抄録

本稿では、出エジプト記32章に描かれている金の子牛像事件についてのユダヤ教とキリスト教の5世紀頃までの解釈を比較し、その背景を考察する。金の子牛像事件とは、モーセがシナイ山で十戒を受けている間に、麓にいたイスラエルの民が子牛像を崇拝した出来事を指す。これはキリスト教によるユダヤ教攻撃のための重要な材料の一つとなっているのみならず、ユダヤ教内部においても非常に大きな問題をはらむ事件となっている。その中でもアロンは、聖書の記述に従えば、子牛像の作成や崇拝に大きな役割を果たしたと考えられるが、両陣営には、そのようなアロンを擁護する伝承が少なからず残されている。しかしその背景は異なり、どちらも自陣営を守ることが目的である。本稿は各伝承の比較考察により、そのメカニズムを解明する。対象は、ユダヤ教側はタナイーム・アモライーム期の伝承、キリスト教側はニシビスのエフライムに至るまでの教父が残した伝承を中心とする。

収録刊行物

  • 一神教世界

    一神教世界 5 1-16, 2014-03-31

    同志社大学一神教学際研究センター(CISMOR)

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