沖縄在住の韓国・朝鮮人ニューカマー1世の母国語に対する意識

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タイトル別名
  • Consciousness that the first generation of Korean newcomers living in Okinawa have towards their native languages
  • オキナワ ザイジュウ ノ カンコク・チョウセンジン ニューカマー 1セイ ノ ボコクゴ ニタイスル イシキ
  • 沖縄在住の韓国朝鮮人ニューカマー1世の母国語に対する意識

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抄録

言語というものは、コミュニケーションのためだけの道具・手段ではなく、その個々人を形成する重要なものであると言える。なぜなら、言語にはその社会の歴史や文化、民族性などが含まれ、言語を習得することによってそれらのものが個々人のアイデンティティや民族意識を確立させるからである。本研究では、沖縄と本土に在住する韓国・朝鮮人のニューカマー1 世を対象に調査を行い、彼らが彼らの母国語である朝鮮語をどのように受け止め、どのような意識を持って使用し、次の世代へ伝えて行こうとしているのかを把握することに努めた。調査に入る前には、本土の方が様々な民族的活動や豊富な情報などから、強い意識を持って朝鮮語を使用し、維持・伝承に取り組んでいると予測した。しかし、大部分の場合で沖縄と本土の韓国・朝鮮人の朝鮮語に対する意識はそれほど大きな差はなかったが、「通名の使用」における本名使用に関してや日常生活での朝鮮語の使用では、多少、沖縄在住者の方が高い数値を示していた。それは、本土在住者に比べ日本語の能力が低いため、その分、朝鮮語へシフトしているということも原因として考えられるが、単純にそれだけではなく、自身のコミュニティーの中ではなるべく朝鮮語を使用しようとする姿からの表れと見做すことができる。それは、「朝鮮語学習における重要項目」での結果に表れており、偏りなく多様な情報・知識が朝鮮語学習を支えると認識していることが確認できた。

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