誘電泳動を利用した誘起回折格子法によるナノ粒子の粒子径測定

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  • Particle size measurement for nanoparticles by induced grating method applied dielectrophoresis

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抄録

液柱に分散したナノ粒子の粒子径測定を行う重要な方法の一つに動的散乱法,レーザー回折・散乱法あるいは粒子追跡法に利用される光の散乱原理の利用がある。しかしながら,ナノ粒子の光散乱強度は,粒子径の減少に伴って急速に低下し,数十nm径以下での測定精度は悪くなる。この限界を乗り越えるために,誘起回折格子(IG)法と名付けられた新しい方法が提案された。その原理は次のようである。電場が印加されるとナノ粒子は誘電泳動で電極近傍に集積され,集積したナノ粒子による密度回折格子が発生する。ナノ粒子の密度回折格子によって回折した光が検出される。電場を切ると,ナノ粒子が集積した場所から拡散することで,回折光強度が減少する。この回折光強度の減少過程からナノ粒子の拡散係数,すなわちストークス・アインシュタイン式を用いて粒子径が求まる。本研究では,このIG原理に基づいて製造されたIG-100(島津製作所)の新しいシステムの性能を,種々のナノ粒子,すなわちポリスチレン・ラテックス粒子,コロイダル・シリカ粒子,硫化亜鉛ナノ粒子を用いて評価した。

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