戦国大名による流通統制と都市支配 : 安芸国厳島を例に

書誌事項

タイトル別名
  • The Distribution Control and Urban Domination by Sengoku Daimyo : Taking Aki-Itsukushima
  • センゴク ダイミョウ ニヨル リュウツウ トウセイ ト トシ シハイ : アキノクニ イツクシマ オ レイ ニ

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説明

本稿では, 戦国期の安芸国厳島をめぐる大名権力, 寺社などの諸勢力, 海賊・国人領主, 商人や都市民の動向を史料から解明し, 流通・商業活動のあり方の変化や都市厳島の発展と, 大名権力の支配の深化が連動しながら展開することを解明する。厳島は, 安芸国一宮である厳島神社が鎮座する信仰の中心であるとともに, 瀬戸内海の西部に位置し, 内海流通の拠点として中世後期にその重要度は増していった。戦国時代には, 社家から出た棚守房顕, 供僧を統括する大聖院, 厳島社の造営修理などを統べる大願寺の三者が厳島の諸勢力を代表し, 祭祀や流通経済を掌握し, 多大な利益を得ていたものと推定される。島外では, 村上氏などの海賊や国人領主が厳島に集まる人々を狙って新関を立てたり, 警固料を徴収するなどの「海賊」行為を行っていた。……

収録刊行物

  • 都市文化研究

    都市文化研究 19 2-14, 2017-03

    大阪市立大学大学院文学研究科 : 都市文化研究センター

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