15年戦争期の日本による医学犯罪

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  • 15ネン センソウキ ノ ニホン ニヨル イガク ハンザイ

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抄録

1. はじめに : 1932年(実質的には1933年)から1945年8月の敗戦に至るまでの間、日本の医学者たちは主に海外の地で、総計何千あるいは何万ともいわれる人々を、実験の材料や手術の練習台にして殺害した。その主たる舞台となったのは、石井四郎が組織した731部隊をはじめとする軍事医学研究ネットワーク「石井機関」や、占領地域の陸軍病院であるが、満洲医科大学や九州帝国大学などの名門大学で行われたものもある。しかし、医師の手で、医学の名のもとに行われた「医学犯罪」の実行者たちのほとんどは、戦後、それらの実験によって得た生物兵器に関する科学的データを米国に引き渡すことによって、戦犯として問われることもなく社会に復帰した。……

収録刊行物

  • 人権問題研究

    人権問題研究 6 41-65, 2006-03

    大阪市立大学人権問題研究会

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