居場所づくりの現状と課題

書誌事項

タイトル別名
  • A Review on Research and Task in Support Methods to making 'Ibasho'
  • イバショズクリ ノ ゲンジョウ ト カダイ

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説明

本研究は居場所づくりとして行われている実践の報告,研究の概観を行った上で,それに基づき,居場所づくりの現伏および今後の居場所研究における課題を明らかにしたものである。近年居場所づくりの実践は数多くなされており,その注目度の高さがうかがえる。しかし心理学における居場所の実証的研究と居場所づくりの実践の間には居場所や居場所づくりの捉え方に隔たりがあり,実証的研究の成果が実践に還元されていないことが懸念された。同様に心理学における居場所研究にも現在行われている居場所づくりの実践内容が反映されていないことが推定され,両者の溝を埋める必要陛が示唆された。そこで今後実践に還元しうる居場所研究を行う上で,心理的適応や学校適応のレベルという視点からの居場所感の検討,対象者が「居場所がない」という感覚をもつ状況や原因の分析,居場所づくりを居場所感の促進と定義し居場所感の視点から効果の測定を行う実践研究の蓄積,児童期および青年期における居場所感の違いに関する実証的研究の4点が課題として見出された。

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