看護専門学校における看護学生の喫煙防止教育効果の検証 : 加濃式社会的ニコチン依存度質問票(KTSND)を用いた分析

書誌事項

タイトル別名
  • A Verification Study of the Effect on Smoking Prevention Education among Nursing School Students at A Nursing Vocational School : Measured by the Kano Test for Social Nicotine Dependence (KTSND)
  • カンゴ センモン ガッコウ ニ オケル カンゴ ガクセイ ノ キツエン ボウシ キョウイク コウカ ノ ケンショウ : カノウシキ シャカイテキ ニコチン イソンド シツモンヒョウ(KTSND)オ モチイタ ブンセキ

この論文をさがす

抄録

A看護学校1年次の121名(社会人経験者を含む)を対象に喫煙防止教育を行い、講義の前後に加濃式社会的ニコチン依存度質問票(以下KTSND)10項目を含む14項目の質問紙調査を実施した。また、講義前には、本人及び家族の喫煙状況と本人及び家族の電子タバコの喫煙状況も調査した。講義前後のKTSND合計得点の平均値については対応のあるt検定を行い、KTSND質問項目別平均値については、Wilcoxonの符号順位検定を実施した。また、KTSND合計得点の低下に対する質問項目別の寄与度1)を計算することで、特にどの質問項目が合計得点の平均値の低下に寄与したのかを明らかにした。 その結果、全体データ及び各群いずれにおいてもKTSND合計得点の平均値については有意な低下が見られた。しかし、KTSND質問項目別平均値については、「家族に喫煙者なし」の群では、どの質問項目においても有意に低かったが、それ以外の群では、質問によっては有意な差がみられない項目があった。 本来、喫煙は好ましくないものと考えらえるが、家庭内での人間関係が、喫煙を容認する傾向を促しているということが分かった。また、「家族に喫煙者なし」、「家族に喫煙者あり(父)」、「家族に喫煙者あり(父以外)」の3群の多重比較検定(分散分析)を行い、教育効果が属性によって異なるかを検証したが、講義前のデータでも講義後のデータでも3群の平均値に有意な関係は認められなかった。 以上の調査から、看護専門学校における効果のある喫煙防止教育のあり方を検討した。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ