危機としてのコロナ・パンデミックとフェミニスト知

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  • COVID-19 pandemic as a crisis of global governance and feminist knowledge
  • キキ ト シテ ノ コロナ ・ パンデミック ト フェミニスト チ

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抄録

新型コロナウイルス感染症が女性・少女に重大な影響をもたらしているなか、グローバル・ガバナンスが直面する危機の性質について、フェミニストの知は何を明らかにしているだろうか。本稿は、フェミニスト国際政治経済学(FIPE)の視点から、グローバル政治経済の不平等なジェンダー関係を組織し正当化する支配的知の枠組みが動揺する「危機」に介入するフェミニスト知の実践として、パンデミックからの「フェミニスト的」回復について異なる主体が生産する言説の分析を行う。パンデミックにおける最も重要な側面として「ケアの危機」が焦点化されていることは、ケアの価値を過小評価してきた新自由主義グローバル・ガバナンスの変化の可能性を示唆している。同時にこれらフェミニスト言説の間に見られるケアの危機の理解および知の生産実践をめぐる大きな違いは、社会的再生産とグローバル政治経済の変容の方向に関する重要な政治的緊張の可能性を示している。

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