銀回折格子上の表面プラズモンと電子ビームとの相互作用を利用した光放射の観測

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タイトル別名
  • Observation of Optical Emission Using the Interaction between an Electron Beam and Surface Plasmons on Silver Gratings

抄録

金属回折格子上の表面プラズモンと真空中を走行する電子ビームを利用した新しい光発生法を実験的に検証した.金属回折格子I上の表面プラズモンはその位相速度vsppが光速cの1/3程度まで遅くなる波動成分を有する.このモードを利用し,回折格子表面に沿って電子を群速度veで走行させると,vspp=veの条件で表面プラズモンが発生する.この表面プラズモンを異なる周期の金属回折格子IIで光に変換して真空側に出力させる.実験では,周期500 nmの銀回折格子Iと1800 nmの銀回折格子IIを利用した.真空/銀回折格子に沿って30~40 kVに加速した電子を走行させたとき,スミス・パーセル放射(波長1.3~1.5 μm帯での光放射)より長波長側の2.0~1.9 μm帯に新たに自然放出による光放射が観測された.この光放射は,vspp=veから求まる条件と一致し,表面プラズモン発生が関与した発光であることが実証された.

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390290701003906176
  • DOI
    10.14923/transelej.2020jcp5009
  • ISSN
    18810217
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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