虫垂病変に対するS-O clipを併用した大腸ESDの治療成績

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  • Colonic endoscopic submucosal dissection using S-O clip for appendiceal lesions

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説明

<p>【背景】大腸ESDは広く普及しているが,虫垂病変に対するESDは困難となることがある.虫垂病変に対するS-O clipを併用したESDの治療成績について検討する.【方法】2016年1月~2021年1月まで当院でESDを施行した虫垂病変40例を対象とし遡及的に検討した.既報の通り,Type 0:開口部近傍に位置するが進展しないもの,Type 1:開口部に進展するが内腔まで達しないもの,Type 2:内腔に達するが,病変辺縁を同定できるもの,Type 3:開口部を覆い内腔に深く進展するものに分類した.【結果】Type 0,1,2,3はそれぞれ16,9,9,6例であった.全例でS-O clipを使用した.平均径は30.1 mm,平均術時間は46.8分,一括切除率は97.5%であった.Type 2や3はType 0や1と比較して径に対する術時間が有意に長かった.穿孔を3例(Type 2,3がそれぞれ2例,1例)に認めたが全て保存的に加療しえた.後出血は認めなかった.ESD後の虫垂炎の発症は1例のみであった.【考察】病変が虫垂内腔に進展するほどESDは困難となるが,S-O clipを用いて比較的安全にESDを遂行できると考えられた.</p>

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