フロロタンニンの抗炎症・抗アレルギー効果と機能性食品への応用に向けた取り組み

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  • 杉浦 義正
    国立研究開発法人水産研究・教育機構水産大学校食品科学科

書誌事項

タイトル別名
  • The anti-allergic and anti-inflammatory effects of phlorotannins and their use in functional foods

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抄録

<p>日本を含めた先進国を中心として年々アレルギー患者が増加しており,アレルギーは社会的問題となっている.そのため,医療・薬学分野における様々な対応・対策が行われる一方,予防や症状緩和を目的とした食品成分の研究も多く行われ,食品由来の抗アレルギー成分が注目されるようになった.その代表的な成分としてポリフェノール類が挙げられ,陸上農産物由来の成分としてフラボノイド類や茶カテキン類がよく知られている.このポリフェノール類は海藻,特にカジメ類に属する褐藻類にも多く含まれていることも知られており,総称としてフロロタンニンと呼ばれるものである.このフロロタンニンも,抗アレルギー成分として有用である可能性がこれまでの報告例から見い出されている.本稿では,このフロロタンニン類の特徴や生理活性を述べた後,褐藻サガラメもしくはその褐藻から単離されたフロロタンニン類の抗アレルギー効果について概説する.また,それらフロロタンニン類を含有することが知られている褐藻ツルアラメの抗アレルギー性に関する研究と,ツルアラメの機能性食品への実用化例を紹介する.</p>

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