繰り返す血気胸で診断に至ったEhlers-Danlos syndromeの一例

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タイトル別名
  • Refractory recurrent hemopneumothorax associated with vascular-type Ehlers-Danlos syndrome

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抄録

<p>Vascular-type Ehlers-Danlos syndrome(vEDS)は非常にまれな常染色体優性遺伝疾患であり,多くは家族歴から診断に至る.合併症として血管破裂や解離,消化管穿孔や臓器破裂が多く,気胸を初発とするvEDSは数少ない.今回,血気胸を初発とするvEDSの一例を報告する.14歳女性,左胸痛,咳嗽,血痰を主訴に入院となり,画像検査で左血気胸,下葉に小結節を認めた.胸腔ドレナージで症状改善したが,入院中に右気胸も発症し,両側気胸であることから胸腔鏡下手術を行い肺内血腫と血性胸水を認められた.月経随伴性気胸と判断し,ホルモン治療を行ったが奏功せず,血気胸を繰り返した.両肺に多発空洞性病変が存在することに加え,幼少期からの詳細な病歴聴取の結果,反復性関節脱臼や関節過伸展があることから結合組織病が鑑別に挙がった.遺伝子検査でCOL3A1の変異を認め,vEDSの診断に至った.</p>

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参考文献 (18)*注記

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