血胸で緊急手術を要した肋骨骨軟骨腫の1例

  • 保坂 智子
    独立行政法人労働者健康安全機構東北労災病院呼吸器外科
  • 野田 雅史
    東北大学加齢医学研究所呼吸器外科学分野
  • 中山 文恵
    独立行政法人労働者健康安全機構東北労災病院病理診断科
  • 岩間 憲行
    独立行政法人労働者健康安全機構東北労災病院病理診断科
  • 岡田 克典
    東北大学加齢医学研究所呼吸器外科学分野

書誌事項

タイトル別名
  • A case of costal osteochondroma necessitating emergency surgery for hemothorax

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抄録

<p>肋骨に生じた骨軟骨腫による血胸にて緊急手術を要した1例を経験した.症例は16歳,男性.1ヵ月前より右肩痛を自覚,当初は明らかな異常所見はなく,対症療法を行った.しかし,その後のリハビリテーション中,急に顔色不良,冷汗を認めた.胸部X線検査,CT検査にて,右血胸と診断された.さらに胸部CT上,右第7肋骨後方内側の胸腔内に高吸収構造物を認め,周囲の胸膜脂肪織が肥厚していた.翌日貧血が進行し,胸水も増加したため,胸腔鏡下に手術を施行.右第7肋骨より胸腔内に突出する骨棘を認め,対面する横隔膜面が凹凸・不整があり,その部位から出血したと考えられた.骨棘を摘出したところ,病理診断は骨軟骨腫として矛盾しないものであった.</p>

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参考文献 (8)*注記

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